幼児からの英語教育は本当に必要?メリット4つとデメリット4つ

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この頃の日本の英語教育の変革は大きくニュースにもなっており、東京オリンピックの開催も手伝ってか、国を挙げて本格的な早期英語教育が始まっています。

そんな学校での英語学習に備えて早くに英語学習をスタートする家庭が、私の周りでも本当に増えてきています。

数年前に比べると、「これからの時代、早くから英語を勉強することは当たり前」、という風潮が広がってきていますね。

早期英語教育には賛否ありますが、今回はメリットとデメリットを比較してみました。

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早期英語教育のメリット4つ

メリット① 言葉が2種類あるのがデフォルトの脳に!

人間には臨界期と呼ばれる、様々な能力の基礎が確定する時期があると言われています。

言葉だけではなく、音や運動能力などにも臨界期があり、それぞれ時期は異なります。

一般に言語の臨界期は10才頃で、その時期を過ぎてしまうと、どう頑張っても限界があると言われています。

もちろん努力次第で「ネイティブレベル」になることはできますが、「ネイティブ」にはなれないのです。

逆に言えば、10才頃までに、脳の言語を司る知性の中に日本語だけではなく英語を育てることができれば、日本人でもネイティブになれる可能性があるということです。

私たちが時と場合により「歩く」と「走る」を使い分けるように、「日本語」と「英語」を使い分けて話す、という状態が当たり前の脳になってしまうのです。

関連記事:林修先生「幼児英語は反対!」あなたは早期英語教育は反対派?賛成派?

メリット② 日本語を学ぶように英語を習得できる!

早い時期に英語学習を始めることによって、人間が本来言語を学んでいく時期に、英語を学ぶことができます。

私たちは、1才半頃になると、イメージを言葉として認識できるようになります。

例えば、
全身にモフモフの茶色い毛が生えていて、4つの足で歩き、ワン!と鳴く三角の耳の隣の家にいるもの=「犬」
と言うような感じです。

この時期が特に重要なのです。

まだ、「犬」という言葉がないので、
「全身にモフモフの茶色い毛が生えていて、4つの足で歩き、ワン!と鳴く三角の耳の隣の家にいるもの」が、「犬」と「dog」二通りの呼び方があるということをごく自然に覚えられるのです。

4才頃からはものを概念化していけるようになります。

犬にも色々な種類があって、猫やハムスターは犬と同じ動物という仲間、ということがわかるようになります。

わかってくるとは言っても未完成な時期ですから、「犬」には「dog」という呼び方もあるということを自然に受け入れられる時期です。

そしてこの概念形成は、10才頃までに完成すると言われています(メリット1でお話しした臨界期のことです)。

メリット③ 英語のインプットを大量に確保できる!

私たちも日本語を習得するまでに、莫大な量の日本語を聞いています。

それは、まだ周りの声を聞いているだけの乳児の頃から始まり、今に至るまで1日も休まずにずーっとです。

早ければ早いほど、通常の母国語習得に近いだけのインプット量を確保できるということは言うまでもありません。

私たちが言葉を発し始めるのはだいたい1才前後で、だんだんと単語だけではなく文を話すことができるようになり、4、5才頃にやっと大人と支障なく会話ができるようになります。

もちろん「英語を話すこと」だけを見ると、会話が成り立たない段階でインプットをいくら確保しても意味がないように感じますが、言語習得の始まりは「聞くこと」です。

1才頃に「ママ」など意味のある単語を発し始めてからは、自分では発せられないものの、意味を理解している言葉をこの時期にたくさん貯めているのです。

また、この時期が過ぎると、「語彙爆発」と呼ばれる、たくさんの言葉を話し始める時期となりますから、インプットがあればあるほど語彙数を格段に増やしていける、まさに言語習得の黄金期なのです。

これが、インプットは早ければ早いほど、多ければ多いほど良い、という理由です。

メリット④ 英語がただの言葉になる!

冒頭でもお話しした通りに、今、日本の英語教育は早期英語教育に向けて大きく動き始めています。

今まで小学5年生からだった外国語活動が小学3年生からになり、小学5年生からは成績のつく教科として英語が始まっています。

今までの「読み」「書き」中心の学習から「聞く」「話す」中心の学習に変化しようとしています。

しかし、ほぼ言葉の概念が完成している時期から英語の「会話」を勉強することによって、英語の「会話」は勉強の時間に覚えるものなんだ、と子どもたちは知らず知らずのうちに認識してしまうでしょう。

小学校で英語を始める前、そしてまだ言葉の概念が完成する前に英語の環境が当たり前にある中で育っていれば、英語は学ぶ対象である特別なものではなく、日常に普通にあるものという認識を持つことができます。

幼い頃から英語に触れることで、英語が話せるように頑張るものではなく、日本語と同じように話せて当たり前のもの、になっていくのですね。

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早期英語教育のデメリット4つ

デメリット① 日本語が疎かになる危険性

子どもをバイリンガルにするぞ!という思いがあると、どうしても英語ばかりに意識が向きがちになってしまいます。

絵本も歌もアニメも、そしてお家での語り掛けも英語で行ううちに、気づけば同年代の子たちと比べて変な日本語を話すようになってしまっていた、ということもあるようです。

もちろん、日本で、日本語がありふれている環境で英語に触れさせる必要がありますから、英語に力が入ってしまうことは当然のことですし、私たちの母語は日本語なので、放っておいても日本語の力がつくように感じてしまいます。

しかし、決してそうではありません。

早くに英語教育を始めるということは、日本語の能力もまだ未完成であるということなのです。

加えて、全てを日本語で行うことができた時間に、英語を組み込むことになりますから、単純に考えると、英語教育をしなければ100あった日本語の時間が、50、もしくはそれ以下になってしまう可能性があるということです。

また、言語能力は、英語=100、日本語=100、英語+日本語=100にしかなり得ない、というようなことを、以前テレビで観たことがあります。

どちらも話せるようになったとしても、どちらかを一方だけを使う人に比べると、語彙数やその運用能力は低くなってしまうことがあるということです。

これは一つの説ですが、このような危険性があることも知っておく必要がありますね。

デメリット② 高額な費用が必要

もちろん、お金をかけずに英語教育を実践している方もたくさんおられますが、一般的に英語教育の費用は高額になります。

例えば、バイリンガル育児で有名な「ディズニーワールドイングリッシュ(DWE)」。セット毎に買うこともできるようですが、フルパッケージを購入すると、初期費用で約840,000円。月々の会費が約3,000円。

イベント等に参加すると、1回約3,000円。4万近くかかるイベントもあるそうです。

仮に1才~5才の5年間使用したとすると、100万近くの費用が必要です。
教材は幼児向けのものですから、小学校入学後はまた違う通信教育なり、英会話教室なりに通う必要がありそうですね。

次に、大手英会話教室の「ECCジュニア」。
毎月の月謝が約7,000~10,000円。毎年の教材費が約17,000~30,000円。

ここでは2才から入学が可能なので、2才~6才の5年間で計算すると、約650,000円。
10年、15年と続けていくことを考えると、単純計算で200万近くかかることになります。

どちらにしてもかなりのコストがかかってしまいますね。

デメリット③ 親の根気なしには成立しない

英語習得の必須条件として、いつでも英語に触れられる環境があげられます。

仮に英語教室に通っていたとしても、週1回・1時間とすると、1年で約48時間。
1年でたった2日分のみの接触量で英語が話せるようになるわけがないのです。

そういうわけで、幼児のうちのは特に、お家での学習時間の確保が重要です。

また、人間の記憶には2種類あります。

自分の家の電話番号を覚えているのが長期記憶。

初めての電話番号にかける際、ぶつぶつ繰り返しながらボタンを押し、話し終わった後には忘れてしまっているというのが短期記憶です。

その長期記憶の機能が発達してくるのは6才頃からと言われているため、幼児の場合は、覚えていられる時間が長くはありません。

そのため、一度習得したと思い期間をあけてしまうと、すんなりまた元に戻ってしまうのです。

少なくとも、言語能力がある程度完成する10才頃までは、これを続ける必要があります。

つまり、早く始めれば始めるほど、接触量を増やし、それを維持する必要があるのです。

0才から始めたとすると約10年間、毎日続ける覚悟がなければ、せっかくの努力も水の泡となってしまいます。

デメリット④ 英語嫌いになってしまう危険性

いくら子どもが絵本やアニメが好きだといっても、そういう気分じゃない時もあります。

これは英語だけに限らず、日本語でも一緒ですよね。

読ませたいなと思う本に限って興味を示さなかったり、観てほしいなと思うテレビに限ってなぜか泣き出したりと、私たちの思い通りにはならないものです。

早期英語教育には、できるだけ英語に触れさせることが大事だと言われていますから、そんな日が続くとつい、焦って押し付けてしまうこともあるかもしれません。

けれど、子どももそんな親の様子を敏感に感じ取り、お母さんはこの英語の本を出して怖い顔をする、お母さんにこの英語のテレビを観なさいと怒られる、と楽しかったはずのものが、嫌なものになってしまうことがあります。

そんな日が続くうちに「英語=嫌なもの」になってしまうかもしれません。

早期英語教育 まとめ

以上、早期英語教育における、メリットとデメリットでした。

メリットだけではなくデメリットを把握し、子どもの反応や状態を慎重に見極め進めていくことが大切ですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

藤ひつじ

英文科卒。公立学校英語科教諭、英会話教室講師を経て、専業主婦に。英語が大好き!けれどどうしても限界が…。そんな経験から、未来の我が子をバイリンガルにと密かに計画中!猫とモフモフしながら執筆してます。