モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の違いと共通点を徹底比較!

シュタイナー、モンテッソーリ

近年、海外の教育法を取り入れている日本の幼稚園や学校が増えてきました。

その中でも特に注目を浴びているシュタイナー教育とモンテッソーリ教育。

この二つの教育法、どちらも自由な発想を重んじている教育で、子供の本来持っている力を最大限に活かそうとする内容です。

では、具体的になにが違うのでしょうか。

多くの教育熱心な親たちが興味をもつ、二つの教育法について徹底比較をしていきます!

スポンサーリンク

モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の発祥は?

モンテッソーリ教育の発祥地はイタリア

マリア モンテッソーリ

モンテッソーリ教育とは、イタリアの女医マリア・モンテッソーリによって、100年以上前に始められた教育法です。

手を使う独特な教具や子供の環境を整えることで、遊びの中から自然と学びができるように工夫されています。

近年特に注目を集めている理由としては、IT化が進む中で自由な発想のできる人材が求められる時代になってきたこと、実際に有名な実業家がモンテッソーリ教育を受けてきたことを公表していることなどが挙げられます。

シュタイナー教育の発祥地はドイツ

ルドルフ・シュタイナー

シュタイナー教育は、オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーによって提唱されました。最初の学校が設立されたのは、100年前の1919年、第一次世界大戦直後のドイツです。

日本でもシュタイナー教育に対する関心は早くからあり、大正自由教育時代には教育学者たちの中ではすでに知られていました。

しかし、実際にシュタイナー学校が日本で最初に設立されたのは、1987年であったと言われています。

スポンサーリンク

モンテッソーリ教育とシュタイナー教育の方針は?

モンテッソーリ教育の方針

モンテッソーリ教育の目的は、

自立した、責任感のある人間に育てる

枠にとらわれない自由な発想力

生涯自ら学び続ける姿勢を身につけること

などがあげられます。

日本の教育システムをみると、どうしても暗記や詰め込み重視で目的が受験合格に偏りがちです。

近年はこういった教育のあり方に疑問をもつ声も増え、自由な教育法を取り入れようとする傾向が強くなってきました。

関連記事:このままではヤバい!日本の学校教育の5つの問題点

特に、幼児期は柔軟な発想を促すのに重要な時期です。

生涯教育の観点や本当の意味での生きる力をつけたいと思う人たちに幅広く受け入れらています。

モンテッソーリのコンセプトが時代に合ってきているとも言えるでしょう。

シュタイナー教育の方針

シュタイナー教育の方針も、モンテッソーリと類似点がいくつかあります。

最も似ているのは自由な発想のできる人間を育てることを重視し、知識の詰め込みを行わないところでしょう。

テストや成績表などで能力を数値化することなく、のびのびと教育を行うことで、自分で考えて行動できる人間の育成を目指しています。

また、シュタイナー教育は芸術的な要素に力を入れています。実際に卒業生の中には、アーティストとして活躍している人もいるようです。

有名なところでは、俳優の斎藤工さんが卒業されています。

スクールでの具体的な取り組み法は?

では、それぞれのスクールではどんな方法で日々活動しているのでしょうか。

モンテッソーリ教育の取り組み方

モンテッソーリ教育 スクール

出典:www.westshoremontessori.org

モンテッソーリは、まずは教室の環境づくりを非常に重要だと捉え、常に手が届くところにわかりやすく、そして整然と教具が並べられます。

子供たちは、思いのままに気になるものに手を伸ばし、時間で区切られることなく作業をできるようになっています。

教具は、算数や国語の基礎となるものや、音の出るもので感覚を養うものなど、幅広く用意されています。

先生が次になにをすべきか細かく指示を出したり、使い方について説明することはほとんどありません。

もちろん、適宜サポートをしますが、あくまで見守るという立場を取っているのが特徴です。

シュタイナー教育の取り組み方

シュタイナー教育 スクール

出典:https://madisonwaldorf.org/

一方、シュタイナーのアプローチは少し違うようです。

シュタイナー教育では、0〜7歳までは身体作りの時期と考えられているため、学習したり知育を行ったりすることは7歳ころまで避ける傾向があります。

また、活動の多くは歌や詩などを多く用います。その際、絵本やテレビのような媒体は使わず、お話のみで伝えるというのも大きな特徴です。

基本的にクラスは縦割りで、同一担任が長期に渡ってクラスを担当する制度になっています。先生の関わり方はモンテッソーリよりも積極的なようです。

スポンサーリンク

どんな子供に向いている?

一つのことに没頭して気の済むまでやり遂げたい子は、モンテッソーリではとてもハッピーになれるかもしれません。

とにかく身体を動かすことが好きで、歌ったり絵を描いたり芸術系に興味がある子なら、シュタイナーで才能が花開くかも知れません。

しかし、実際にはそれぞれのスクールや先生との相性など様々な要素があり、一概にどのような子はこの教育法がいい!とは言えないのではないでしょうか。

逆に、うちの子には合わないだろうと思っていても、見学に言ったら子供がとても気に入ってしまったという話も聞きます。まずは、あまり先入観を持たずに、

見学や体験をしてみるのもいいのではないでしょうか。

まとめ

このように見てみると、モンテッソーリ教育とシュタイナー教育とは、似て非なるものですが、目指す人間像は共通するものが多くなっています。

医師が開発した大脳生理学に基づくモンテッソーリ教育と、哲学者が生み出した思想に基づくシュタイナー教育、共に100年ほどの年月を経た現代社会にも受け入れられているのは、すばらしいことだと思います。

どちらも家庭で実践できる、昔ながらの教育法でもあります。

関連記事:モンテッソーリ教育は、家庭が一番!今日からできる実践方法を紹介

興味のある方は、ぜひ実践されてみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク

ABOUTこの記事をかいた人

3児のママでアラフォー主婦。
ロサンゼルスに4年在住し、現地の子育てを経験。
帰国後は、ジュニア英会話講師、英語教育に関する記事の執筆を中心に活動。
学び直しのため大学に編入し、現在は2度目の女子大生を満喫中。